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【2024/04/27 12:28 】 |
久しぶりに更新します。
本編か外伝に入るであろう。ある場面です。コウマ君とタナトスのやりとりなんですが。
(地下牢にて鎖に手足を繋がれて監禁されているコウマ君、そこにタナトスがやってきた)
タナ「ふん、かつて神の依り代と言われ、崇められていた者が今ではただの“捕虜”か。無様なものだな。下がれ(部下に目配りを行いそう命令する)」
コウマ君「…くっ!タナトス、君はいったい何をするつもりなんだ!?俺を捕まえてどうするというんだ!?」
タナ「…流石は神の依り代といったところか。そんな状態でまだ口を叩ける余裕があるとはな。しかし、哀れな者だ。お前達が足掻けば足掻くほど、民衆に毒を流し込む事態になるなどと…」
コウマ君「…俺が皆に毒を流し込んでいる?…ど、どういうことなんだ!?何を言ってるんだ、君は…」
タナ「ふん、その程度すらも考え付かないのか?いや、義父によって考えさせられなくなっているのか。どちらだろうな。どちらにしろ哀れな者だ。おれには耐えられない役割だ」
コウマ君「…やく…わり…?」
タナ「そうだ、お前の役目は人々の希望となり、道を見出せぬ者達に代わりに道を見出し指示(さししめ)、そして導く役割…言わば伝道師のような者。さらに窮地に陥った自体には民の代わりに率先して盾となり剣となれ、それがお前の義務な筈だ」
タナ「言うなれば、お前は“正義の味方”となり、“英雄”になる義務を背負ったもの。もっと飛躍して言えば“神”の役割を義務付けられて生まれたのがお前だ。しかし、それは本当に民衆のためになるのか?お前はそのことを考えたことがあるのか?いや、ないだろうな」
コウマ君「…何…が…言いたいんだ?」
タナ「さらにそれは歴代の神の依り代にも“闘神ティエーラ”にも言えたことだ。彼らと彼女は素晴らしい。生と死を繰り返しながら永遠の時を生き、救世主として世界に君臨している。さらに人間をも愛する“深い慈悲の心”と標的を思い通りに生まれ変わらせる――そんな奇跡のような力を兼ね備えている。正にその名の如くティエーラと神の依り代は“神”と呼ぶに相応しい存在だろうな。そう思わないかコウマ」
コウマ「……(ごくりと唾を飲む音がする)」
タナ「しかし、神の依り代は神のように遠い存在ではない。歴代の依り代やお前のように、この世界の住人と一心同体になれる力を持っている。そんな力を誰もが手に入れられるようになる。そんなことを知った世界の住人、特に人間達はどうなるとお前は考える?」
コウマ君「そ…それは…」
タナ「例え生まれ変わることが条件だとしても、女神の力が住人に手に入れられる。そして、おれ(人口生命体)や人間ども…そして特殊能力者には到底不可能なことをいとも簡単に成し遂げ、力無き人々に奇跡を魅せる。その結果、お前達が民衆に与える印象はどうなるだろうな?」
コウマ君「……」
タナ「いくら騎士や軍人たちが治安を守ろうと身を呈して足掻こうとも、為政者達が民のためにその身を削って尽くそうとも…ティエーラと神の依り代の存在を知った民衆が思うことはただ一つだ。『ティエーラがいれば何とかしてくれる』」
コウマ君「!!!!!」
タナ「『神の依り代(英雄)さえいれば、自分達は何もしなくても良い』…『困った時は、ティエーラ(救世主)にすがれば解決してくれる』」
コウマ君「…………っ!(反論できない悔しさに唇を噛み締める)」
タナ「お前達“依り代とティエーラ”は自分達より弱い立場の者たちを甘やかしてるだけに過ぎん。お前達は自分達の自己満足のために弱者の自立を遅らせているのだ。平和な時代にお前達の存在など不要なのだよ!!」
コウマ君「そ、そのために…君は俺を“依り代”から引きずり降ろし、エリナに挿げ替えるつもりなのか。君の本当の目的は何だ!?」
タナ「民衆の尻に火を付け、立ちあがらせる為だ。」
コウマ君「そんなことをして何に成るんだ!?」
タナ「ではお前に聞こうか。民衆が本当にやるべきことは何だ? 今までのように自由と平和が来るまで座して待つのがやるべきことか。誰かが平和を維持してくれるのを遠目から見ていることか。否、断じて否だ!!誰かから与えられた“自由と平和”に何の価値がある?本当の自由と平和は誰かから与えられるものではない。自分達の手で勝ち取り、維持していくものだ」
タナ「しかし、民衆はそれをしない。自分以外の誰かにそれを求める。自分では何もしないくせに権利だけは一人前の如く主張する。救世主、英雄を今か今かと待っているくせに自分達はその“救世主(英雄)”になろうとしない。それは何故だ?応えてみろ!コウマ!!」
コウマ君「~~~~っ!!」
タナ「答えは簡単だ。誰もそんなリスクと責任を背負いたくないからだ。例えその先に自由と平和が待っているのだとしても、民衆は先の分からない未来よりも“変わらない現在”の方がずっと居心地が良いからだ。何故なら座して待っていれば、今よりも良くもならないが“悪くもならない”からな」
タナ「だからこそ民衆は”王”を求める。“神”を求めるのだ。先を憂い自分達で決を下すのは苦痛だからな。そして、苦痛の果てに下した決と行動が必ずしも良い結果に繋がるとは限らない。報われるとは限らないのだ。
人は救われたがるものだ。自分が取った行動に意味を持たせたがるもの、報われたいという欲求が無意識に秘めるものなのだ。故に自分が起こした行動が無意味だと分かった時、幾らそれが真理であろうと民衆は認めたがらない。当たり前だ」
タナ「その理由があるから民衆は自分から立ち上がらない。自由を勝ち取ろうとしない。誰かが立ち上がり、自分達を導いてくれるその日が来るまで…。
もし仮に立ちあがって負けたとしても罪悪感を感じることはない。自分達が責任を感じることはない」
タナ「彼らは口々にこう主張するだろう。思うだろう。“これは自分達のせいじゃない。英雄達が勝手に引き起こし、自分達はそれに乗っかっただけだ。自分達は悪くない”と…。認めたくないが、これが民衆の本質なのだよコウマ」

もし、昼間のタナトスとコウマ君の会話をエルリアさんやエリナさん、カイリさんが聴いたらどうするのだろうか?と思いました。
カイリはきっと「やはり人間は屑ですね、一人で生きていけないなんて」とか言い出してエルちゃんは…うーん、多分感情が勝ってコウマ君を庇う発言するんじゃないでしょうか。それでタナさんに図星つかれてうっとなる。
やっぱりカイリさんは、そちらの方面に行っちゃうか~。エルさんはタナトスの方に与するかもしれませんね。タナトスはあれで人類に希望を見出してますので、あれも“事実は事実、為政者としては当然受け止めておくべき事柄”とだけしか思ってないので。
カイリは同族から刷り込み教育受けてるのもあってか人間を消しゴムのカス程度にしか見てませんからねー。でもエルちゃんはタナさんに味方してもやっぱコウマ君のことはほっとけなくて何とかならないかなと思ってるかもです。
コウマ君のことはたぶんタナトスも何とかするべく尽力するでしょう。タナトスが目指すのは結局のところ“古いしがらみや掟に縛られる今の社会を変えること”なので、二度と8年前のようなことが起こらないように、ティエーラと教団に依存しきった世の中を変えること――それがタナトスにできる最大限の貢献にして罪滅ぼし、そして自分を魔王(悪役)にしてまでもコウマ君達を解放すること、それからエリナさん達のような未来と希望あふれる若者に後を託すこと。それがタナトスのやるべきことだと自負している節があるんですよ。
ちなみに闇烈火外伝では、第二部の後半であろうことか、タナトス…ヘマティートさんを初めとするティエーラ教団の首脳陣達が一堂に会する会議を襲撃し、皆殺しにした後、大陸中に演説します。もう我々に古き神など必要ない。必要なのは自分達の力で歩けるだけの足だと。
つーか、もしタナトスに就くのなら、エリナさんはともかくエルリアさんには厳しいものになるだろうな~。何せ家柄捨てなきゃいけないだろうし。
ですなぁ。一応エルちゃんは義理の両親にはよくしてもらって恩を持ってるんで凄く裏切ることには抵抗あると思いますねー(戦争後逃げてきたところを拾ってもらった)
ですよね~。間違いなくタナトスがやろうとしていることはテロそのまんまなので、間違いなく指名手配されるでしょうし。そうなったらなったで、お仲間である人たちも芋づる式に犯罪者として世間に認知されてしまう訳で、その家族や友人に対する風評被害はハンパないでしょう。
さぁはたしてエルちゃんはどっちにつくのやら……。

タナ「エルリア、お前はどうする?このまま民衆たちに良いように扱き使われて、身勝手な欲望に心身共に傷つけられていくコウマを見捨てるのか?それともコウマを救う為に、社会的にコウマを殺すか。どちらの道をお前は選ぶ?」
エル「私は……私は……コウマ兄様を助けられるなら、助けたいですわ。でも………そのためにお養父様とお養母様を裏切るなんて……行き倒れていた私を拾ってくださったんですもの……一晩、考えさせて頂けますか?」
タナ「別にかまわん。もしお前がおれ達の元へ来なくとも、そしておれ達の計画や思惑を誰かに暴露しようとも、結果は変わらんよ。おれが魔王として大陸に君臨したのち、人々が掲げる希望の象徴である“エリナ”達に打たれる結末は何ら変わん。そしてお前を愛してるという事実もな」
エル「すみません、タナトスさん……」

つーか、思いっきりやってることが“ゼロ・レクイエム”ですよねw
確かにwwwwwwwwwwww
それよりもタナトスの思惑を聞いたカイリさんとハルキさんの反応が気に成るところ。もっともカイリさんはともかくハルキくんは絶対味方にならんと思いますが。
ハルキは絶対コウマ君側につくでしょうねー。あいつはそもそも目的のためとは言えど人を殺すことに反対してる奴だしコウマ君のこと大好きだし(あ) 因みに人殺しが嫌いなのは血液恐怖症なのも起因します
その時のタナトスと会話のやり取りを是非見てみたいところですね。

ハ「オレはぜってーあんたんとこにはいかねぇ!例えそれが結果的にコウマ兄ちゃんのためになるとしても、その前にコウマ兄ちゃんが酷い目に遭うのを黙って見てられっか!」とか言ってそう
タナ「ならば、お前はどうするのだ?ハルキ。ただコウマの居場所を守るだけでは、いずれ8年前のエルティマニアル崩落と同じことが起きるぞ。ましてやこいつ(そばにいるコウマ君を指して)には、欲深い者どもや血気に逸る者どものを抑える力もなければ――手綱をコントロールする力すらない。どうせ暴走する者どもを指をくわえて見守る程度のことしかできんよ。それでお前は耐えられるのか?犠牲にならなくとも良い民達が…人間達が馬鹿な者どもの餌食になっても、お前は平然とした顔でいられるのか。どうなのだハルキ」
ハル「なかったら何だってんだ!」
タナ「よく考えてみることだハルキ、カイリ。お前達にとっても明日は我が身だ。決して他人事ではないぞ。そもそもお前達は、ティエーラ教団から“堕天使”の烙印を押されている身だろう。
人間というのは正義のためなら残酷にもなれるものだ。例え人道に外れた行為を行おうとも罪悪感など少したりとも持たないだろうよ。分かるか?民にとって欲しいのは真実ではない。自分達にとって都合の良い事実なのだよ。その仕組みを教団の上層部や王家の者どもが良いように利用しているだけだ。それはすなわち教団が都合の良い事実さえ用意したら最後、お前達“堕天使”など“正義”の名のもとに蹂躙されるだろうよ。
現にエルティマニアル崩落の際にもコウマは戦争の口実に使われたからな。敵国の王子にも関わらず“神の依り代を迫害する悪魔の国から保護する”という大義名分の名のもとにな!!」
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【2011/11/25 23:29 】 | 闇烈火本編 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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